ここからしか見えない京都
  
山々が色とりどりに染まり、風情豊かな秋を感じさせる嵐山

紅葉と楽しむ名宝の数々

秋が次第に深まっていくと、京都は色鮮やかな紅葉に包まれる。この時期見逃せないのが、各寺で行われる特別拝観だ。

約3000本のモミジが真っ赤に色づき、幻想的な風景を織りなす紅葉の名所、永観堂(正式名称は禅林寺)。寺宝を数多く所有し、本尊は斜め後ろを向いた「みかえり阿弥陀」(重文)と呼ばれる阿弥陀如来立像だ。同寺の通称にもなった第7世住持、永観律師(ようかんりつし)が阿弥陀像のまわりを行道(ぎょうどう)していると、須弥壇(しゅみだん)から阿弥陀像が降りてきて歩き出した。永観がその姿に驚いて呆然としていると阿弥陀像が振り向き、「永観、おそし」と声をかけたという。その姿を仏像にとどめたのが現在の「みかえり阿弥陀」なのだとか。本尊は通常時の拝観でもお目にかかれるが、今年の「秋の寺宝展」では、国宝「山越阿弥陀図(やまごしあみだず)」が10年ぶりに展示されるほか、源頼朝ゆかりの寺宝が公開される。

古くから紅葉の名所として知られる永観堂。多宝塔を包み込む紅葉は圧巻

大徳寺の塔頭寺院、聚光院(じゅこういん)は千利休の菩提寺だ。千利休生誕500年にあたる今年、特別公開されているのが本堂障壁画全46面(すべて国宝)だ。狩野永徳と父・松栄(しょうえい)の筆によるもので、京都国立博物館に寄託していたが5年半ぶりに里帰りを果たした。また表千家7代如心斎(じょしんさい)が千利休150回忌の際に寄進したと伝わる茶室「閑隠席(かんいんせき)」(重文)や、日本画家・千住博が2013年に書院落慶に合わせて奉納した障壁画「滝」も併せて公開される(2023年3月まで)。

天龍寺の塔頭寺院、弘源寺は、一般は非公開だが春と秋の年2回特別公開される。錦秋の嵐山を借景とした枯山水庭園「虎嘯(こしょう)の庭」の絶景が楽しめるほか、同寺が収蔵する日本画家・竹内栖鳳(せいほう)とその一門らの絵画などが展示される。幕末に長州藩士が残したという本堂の柱の刀傷も見どころの一つ。

春と秋の年2回のみ公開される弘源寺。「秋の特別公開」では毘沙門天立像(重文)も拝顔できる

制作著作:KBS京都 / BS11

【放送時間】
京都浪漫 悠久の物語
「名宝と出会う至福の秋~永観堂・聚光院・弘源寺~」
2022年10月3日(月) よる8時~8時53分
BS11(イレブン)にて放送

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