早くも今年も半分が終わろうとしていますね。
2025年の前半は、私の代表作である『京都寺町三条のホームズ』が10周年を迎えたり、長年夢見てきた舞台化が実現したりと、私にとっては嬉しいことが多かったです。
半年間の感謝を込めて、今年はちゃんと6月30日に『夏越の祓え』に行き、『水無月』を食べたいと思っている次第ですが──ところで、みなさんは、『夏越の祓え』と『水無月』をご存じでしょうか?
実は私も、京都に来る前は、この『夏越の祓え』も『水無月』もまったく知らなかったんです。
ちなみに、この『夏越』は、『なごし』と読みます。
『夏越の祓え』は、一年の半分にあたる六月末に半年分の穢れをはらい、無病息災を祈る儀式なんです。
この時季、京都市内の多くの神社の境内には、大きな茅の輪が設置されているのですが、そこをメビウスの輪みたいなくぐり方し、穢れを祓います。
そして『水無月』は、外郎の上に小豆がのった和菓子で、こちらも無病息災を願う、この時期に食べられる季節の京菓子です。
そうそう、和菓子といえば、そろそろ人への贈り物を考える時季でもありますね。
お中元という文化は少なくなってきていますが、年の半分を過ぎた今、大切な人に美味しいものを贈るというのは、素敵なことではないかと思います。
かくゆう我が家もお世話になった方が、素晴らしいご出世をなさったというお知らせを受けて、京都の何か美味しいものを贈りたいと思い、京都のスペシャリストさんに相談をしてみました。
とても参考になったのでスペシャルリストAさんとBさんからのアドバイスをここにシェアさせていただきます。
A「わたしは京都の方(老舗さんとか)に渡す時は京都くりやさんの金の実が多いです。丸ごと栗一粒のお菓子なので栗が苦手だったらアウトですが、1粒がいいお値段なので、京都の人にも『あら、くりやさん』と喜んでいただけます」
B「くりやさん良いですね。私は、『足立音衛門栗のテリーヌ』、『村上開新堂ロシアケーキ』、『とらやの羊羹』、『マールブランシュの本店限定のジャムクッキー』がおすすめです」
A「この季節でしたら、冷蔵ですが、『老松』さんの夏みかんもおすすめです」
B「先斗町駿河屋さんの竹露っていう本物の青竹に入った水羊羹があるのですが、それも美味しいですよ。ただ日持ちはあまりしないので、お送りするタイミングが難しいかもです」
とのことで、私も知らなかった素敵なお菓子をたくさん教えていただけました。
お世話になった方だったり、はたまた半年間がんばった自分へのご褒美だったりにいかがでしょうか?
暑さが厳しくなるばかりですが、どうか皆さまお身体に気をつけて。
ご自愛くださいね。
半年間刊行した望月麻衣の著作です