1日の始まりは、なんといっても朝ごはん。その日の朝ごはんが美味しいだけで気分が上がり、好スタートが切れそうです。そこで今回は常盤貴子さんがバラエティー豊かな極上の朝ごはんを紹介します。
その前に……初夏の植物、半夏生(はんげしょう)で知られる建仁寺の塔頭(たっちゅう)、両足院の坐禅で心身を整えてみてはいかがでしょう。両足院では土・日曜を中心に朝の坐禅体験を開催。自由拝観がセットになっていますので、通常非公開の境内や庭園を朝のさわやかな空気の中で巡ることもできます。
2025年5月に国宝指定が答申された「琵琶湖疏水」。その施設の1つ、「蹴上インクライン」のほど近くにあるのが、「ウェスティン都ホテル京都」です。インクラインとは舟を船溜(ふなだまり)まで台車に載せ、レールで昇降させる鉄道のこと。全長約582メートルで、建設当時は世界最長だったのだとか。「ウェスティン都ホテル京都」は、華頂山(かちょうざん)の裾野にあり、京都市街を一望にするロケーション。2階にあるオールデイダイニング「洛空(らくう)」では、朝6時半から10時まで朝食を提供しており、和と洋のメニュー約50種をビュッフェ形式で楽しむことができます。なかでも大人気なのが、京の老舗米屋「八代目儀兵衛(ぎへえ)」のオリジナルブレンド米のおにぎりを提供する、おにぎりステーション。牛しぐれ、ちりめん山椒など7種類の具材から選ぶことができます。レストランの窓からは豊かな緑が広がる東山を眺望。朝食は宿泊者でなくても、1人5000円で利用できます。
京都御苑の南にある「茶寮哲心(さりょうてっしん)」は、2024年4月にオープンした蕎麦店。パルミジャーノをふりかけた「醍醐蕎麦(だいごそば)」や、宮崎県産の黒毛和牛・都萬牛(とまんぎゅう)のリブロースを使った蕎麦など、蕎麦の概念を超えたオリジナルメニューが好評を博しています。その人気ぶりは「ミシュランガイド京都・大阪2025 」で、“価格以上の満足感が得られる料理を提供する店”に贈られる「ビブグルマン」を獲得するほど。こちらの「蕎麦屋のおとなの朝ごはん」は限定20食で完全予約制。メインは京鴨蕎麦で、京都の老舗豆腐店のおあげの下には、京鴨や九条ネギなどの具材が隠れています。蕎麦は十割を使用。膳には加賀の丸イモを使い、ブランド卵「龍のたまご」をのせたとろろや、石川県の契約農場の米を使用した炊きたてのごはんが添えられています。食後には抹茶と手作りのスイーツが供され、贅沢なひとときを味わうことができます。
北野天満宮の東にある京町家の「割烹おか田」は、完全予約制のカウンター割烹。店主の岡田洋介さんは浅草出身の江戸っ子料理人ですが、2024年秋に女将さんの出身地である京都に移転して開業しました。江戸前と京都の食材を組み合わせた自由な発想の日本料理は、すでに多くのグルメファンを獲得しています。朝ごはんが提供されるのは、金・土・日曜。富山県の農家から直送される米を羽釜(はがま)で炊き上げ、京都の地鶏卵にお出汁(だし)をたっぷり使った出し巻き卵、そして肉厚な銀鱈(ぎんだら)の西京焼きの一汁三菜。料理人の技が冴える品が並びます。
宿泊先の朝食も楽しみですが、非日常が味わえる特別な朝ごはんを満喫しに、ちょっと早起きして出かけてみてはいかがでしょうか。
【次回放送情報】
■京都画報 第46回「京都・絶品朝ごはん!」
BS11にて7月9日(水)よる8時00分~8時53分放送
出演:常盤貴子
※ 放送後、BS11+にて7月13日(日)正午~ 2週間限定で見逃し配信いたします。