ここからしか見えない京都
  

紅葉の名所に秘めたられた歴史

京都の寺院には紅葉の名所が多い。夜間拝観のライトアップを京都で最初に実施した高台寺は、豊臣秀吉とその正室、北政所ねねが眠る菩提寺。およそ9万5000坪(昔は9万5000坪、今は1万5000坪)という広大な境内には、方丈や開山堂(かいさんどう)霊屋(おたまや)などのほか、移築された伏見城の遺構も数多い。開山堂の手前にある回廊には伏見城時代の観月台があり、ねねは亡き秀吉をしのび、ここで月を愛でたといわれる。開山堂から霊屋は、龍の背中のようになだらかにうねった屋根付きの回廊、臥龍廊(がりゅうろう)が結ぶ。さらにその先にあるのが、やはり伏見城から移築された茶室「(かさ)亭」と「時雨(しぐれ)亭」が建つ。かつて淀川や大坂の地を見渡したという茶室で、ねねは一人なにを想ったのか。

須弥壇や厨子に桃山時代の壮麗な蒔絵が施された高台寺の霊屋

高台寺の塔頭、圓徳院は伏見城から化粧御殿とその前庭を移築し、ねねが余生を送った終焉の地。没後、甥の木下(きのした)利房(としふさ)が寺に改めて創建した。方丈には桃山時代の絵師・長谷川(はせがわ)等伯(とうはく)の32面の襖絵、近代画家・赤松(あかまつ)(りょう)の遺作となった「白龍図」の襖絵が展示されている。化粧御殿の跡地に建てられた北書院の前庭(北庭)は、ねねがこよなく愛した枯山水。夜間特別拝観では、北庭と南庭がライトアップされる。

圓徳院の北庭。巨大な石組みを使った造りは、桃山時代の姿をとどめる

青蓮院門跡は、皇族や公家の出身者が門主(もんす)(住職)を務めてきた由緒ある寺院。客殿「華頂殿(かちょうでん)」には元音楽プロデューサーで、画家の木村(きむら)英輝(ひでき)さんが奉納した60面の襖絵が並ぶ。また、ここから眺める紅葉の「相阿弥(そうあみ)作の庭」は格別に美しい。同寺の飛び地にある大護摩堂「将軍塚青龍殿」には、国宝の「青不動明王二童子像(にどうじぞう)」(通称「青不動」)を安置。境内の大舞台からは京都の街並みが一望にできる。

青蓮院の華頂殿。木村さんが描いた豪快かつ華麗なハスの襖絵が見もの
「清水の舞台」の4.6倍の広さを誇る青龍殿の大舞台。京都盆地を一望する大パノラマは必見

制作著作:KBS京都 / BS11

【放送時間】
京都浪漫 悠久の物語
「紅葉の名所に伝わる歴史秘話~高台寺・圓徳院・青蓮院~」
2022年10月10日(月・祝) よる8時~8時53分
BS11(イレブン)にて放送

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