ここからしか見えない京都
  

魅惑の京都一本桜を巡る 後編

「前編」に引き続き、春の京都に誇り高く咲き誇る一本桜の名所をご紹介します。今回は、日中だけでなく夜にもその姿を見ることができる、3つの名所をご紹介しましょう。日中の姿と夜の姿、皆さまはどちらがお好みでしょうか。

円山公園 京都市民に愛される“祇園しだれ桜”

京都市民のお花見スポットとしても人気の円山公園。春はなんといっても、公園の中心で圧倒的な存在感を放つ“祇園しだれ桜”に目を奪われます。その樹高は10メートル以上におよぶそう。
訪れたなら、木の周りをぐるりと一周してみましょう。まるで別の桜であるかのように、眺める角度によって様々に姿を変えます。こちらの写真はちょうど東から西を眺めたアングル。多くの人が眺める場所です。

見ごろの時期にはライトアップが開催され、暗闇の下で幻想的に浮かび上がる姿を楽しむことができます。ライトアップは夕方から夜10時まで。夕食前や夕食後などのお散歩で訪れるもよし、清水寺など付近で開催される名所のライトアップとともに訪れるのも良いでしょう。

高台寺 光の演出と楽しみたい一本桜

亡き夫である豊臣秀吉の菩提を弔うために、正室であった北政所ねねによって開かれた高台寺。白砂が敷き詰められた方丈前庭で、美しい紅色が印象的な一本のしだれ桜が拝観者の目を引きます。江戸時代から桜の名所として知られますが、現在見ることができるこちらのしだれ桜は、4代目になるそう。まっすぐ下ろす枝が風に揺れる姿は、優美な佇まいを覗かせます。

写真は2023年春のライトアップの模様です

近年、高台寺で人気を博すのが、夜間特別拝観の折に開催されるプロジェクションマッピングです。方丈前一帯を舞台に、映像と光、そして音による演出が施されます。新感覚の夜桜観賞はいかがでしょうか。

東寺 今や京都を代表する一本桜に

最後にご紹介するのは京都駅から歩いて15分ほどの東寺から。宗祖である弘法大師空海が唐から帰朝して1200年にあたる2006年に移植された“不二桜(ふじざくら)”は、樹齢130年を超える紅しだれ桜。空海の「不二(ふに)の教え」にちなんで名付けられました。国宝五重塔を背景に咲き誇る姿は、春の京都を代表する風景となっています。

日中だけでなく、近年では夕刻から開催されるライトアップも人気。空の色味が青から黒へと、刻一刻と移り変わる中、一本の桜とじっくり向き合ってみてはいかがでしょうか。京都駅までのアクセスも良いので、京都での桜巡りの旅の締めに訪れるのもおすすめです。

春本番! 京都より夜桜をお届けします

BS11では、3月27日(水)のよる7時00分より、世界遺産である東寺を中心に数カ所から生中継で夜桜風景をお届け!東寺を代表する一本桜「不二桜(ふじざくら)」の秘話や、弘法大師空海が生み出した密教空間「立体曼荼羅」など、東寺の魅力にとことん迫ります。どうぞお楽しみに。

【放送日時】
京都夜桜生中継2024~世界遺産東寺を堪能する夜~
3月27日(水)よる7時00分~8時53分
BS11(イレブン)にて放送

制作著作:KBS京都 / BS11

この記事を書いた人
京都の特等席 編集部

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