ここからしか見えない京都
  
イタリアン・バロック様式で設えられた店内は、1941年の改装当時のまま © KBS京都/TOKYO MX/BS11

第1回「文化人が集った芸術サロン『フランソア喫茶室』」

俳優・常盤貴子さんが出演し、上質な京都の文化や歴史、食、人などを魅力たっぷりにお届けする番組「京都画報」。このコーナーでは番組内で常盤さんが訪れた、独自のこだわりのある喫茶店や個性的なカフェをシリーズでご紹介します。

高瀬川に沿って和食店やバーなどが立ち並ぶ木屋町通。そこで90年近く営業を続けているのが「フランソア喫茶室」です。イタリアン・バロック様式を基調とした店内は、重厚感あふれる落ち着いた空間。ひときわ目をひくドーム型の天井は、豪華客船のキャビンをイメージしてデザインされたとか。店の装飾を手掛けたのは、創業者と親交が深かった若手の芸術家たち。各所に設えられたステンドグラスは画家・高木四郎作です。2003年には喫茶店初の国の登録有形文化財にも指定されました。

創業者の立野正一さんは、もともとは画学生でしたが一念発起し、クラシック音楽が楽しめ、文化人仲間が集える喫茶店を開業しました。そんな文化的雰囲気にひかれて、藤田嗣治や太宰治なども通ったそうです。

いまも残るオリジナルメニュー「フレッシュクリーム入りのコーヒー」で、きっと芸術談義に花を咲かせたに違いありません。そしてもうひとつの人気メニューは、クラシックスタイルのプリンをアレンジして復活させた自家製の「特製プリン」。レトロモダンな空間で、じっくり味わってみてはいかがでしょう。

名物のフレッシュクリーム入りコーヒー。ふんわりとした濃厚なクリームが、コーヒーの味をまろやかにする © KBS京都/TOKYO MX/BS11

フランソア喫茶室
https://www.francois1934.com/

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