ここからしか見えない京都
  

五回目「京都の新しさ」

京都といえば、「和」ですよね。
和食、和服、和菓子……古き良き日本の象徴。
これが元々、私が京都に抱いていたイメージでした。
ですが、住んでみると見えてくる京都の姿は、和と歴史だけではない、古いものを尊重しながら、新しいものをどんどん取り入れる、割と新しいもの好きの街だったんです。

今となっては、結構有名な話でご存じの方も多いと思いますが、京都はコーヒーの消費量が日本一。
朝食のパン率も高めで、京都の人たちはパンが大好きです。
街には、喫茶店、洋食屋さんもたくさんあります。

また、京都には海外の人気店も多く出展されています。
たとえば、ニューヨークの人気ショコラ店『マリベル』。
こちらは、日本に三店舗しかないのですが、そのうちの一店がなんと京都河原町四条にあります。
『CACAO MARKET』という名の、川端通に面した大きな時計が目印のとてもお洒落なお店です。

その地下には『ANGEL LIBRARY』という名のカフェがあり、チョコレートの美味しさはもちろん、細部にまでこだわった内装はそこに足を踏み入れるだけで胸躍るオススメのお店です。

もうひとつ、ニューヨークで人気のお店が京都に店舗を出しています。
魔女のイラストが可愛らしいブラウニーショップ『Fat Witch Bakery』。
こちらはなんと日本一号店。それが下鴨にあります。
店構えは町家をリノベ―ションしたもので、ニューヨークのオーナーと試行錯誤し、「おもてなし」の気持ちを大切にするお店を表現したそうです。(公式サイトより)

そして、さらに今年、京都に新たな日本一号店が誕生しました。
パリの食品ブランド『フォション』。
食料品だけではなく、ホテル事業も展開しているのですが、日本一号店『フォションホテル』が河原町五条近くに誕生したのです。
京都府内在住だと、京都でホテルに泊まることはないのですが、ここのアフタヌーンティーが素晴らしいということで楽しみにしていました。

――などと、待ちに待ったように書いてしまいましたが、実のところ私はフォションといえば、紅茶のメーカーというくらいで、親しくしている友人に誘われたのがキッカケでした。
この時にフォションホテルの日本一号店が京都にできたこと、オープンして間もないというのにアフタヌーンティーセットの評判が高く、予約もなかなか取れないということを知りました。
フォションホテルのロビーに入ると、まず目に入るのが、二階へと続く大きな階段。金色の手すりが美しいです。右側には、マカロンやチョコレート、紅茶缶がずらりと並ぶ、洗練された雰囲気のショップがありました。

階段を上った先のレストランは、和と洋を融合した内装です。白、金、黒、そしてマゼンタピンク(フォションピンクというそう)を基調としていて、なんともゴージャス。

アフタヌーンティーのスタンドも茶道具に見られる丸形の台で、紅茶が入っているポットは鉄瓶と、オリエンタルな雰囲気です。
そこにマカロン、ショコラ、ムース、フィナンシェ、タルトタタン、ケークが上から綺麗に配置されています。それとは別にスコーンとパフェも届きました。

スイーツはすべて一口サイズ。紅茶は飲み放題です。
さすが人気になるのもうなずけるフォションのアフタヌーンティーセット。
スイーツはどれも絶品で、紅茶も普段はコーヒー党の私も、毎日でも飲みたいと思うほどに美味しかったです。

食べ終わった後、私はアフタヌーンティーセットでチャージしたエネルギーを執筆にあてようと帰り支度する中、友人は「八坂神社へ行ってくる」と元気に祇園へ歩いていきました。
異国の最先端スイーツを堪能し、歴史深い神社仏閣を詣りに行く。 あらためて京都はいろいろな顔がある、素敵な街だと実感した私でした。

この記事を書いた人
望月麻衣
 
京都在住の道産子。もの書き。 『京都寺町三条のホームズ』(双葉社)『わが家は祇園(まち)の拝み屋さん』(KADOKAWA)『京洛の森のアリス』(文藝春秋)『太秦荘ダイアリー』(双葉社)など書籍発売中。