ここからしか見えない京都
  

心を穏やかにする禅の世界を堪能

コロナ禍やソーシャルメディアなどに、心身が翻弄されるご時世。こんな時代だからこそ、ゆっくりと自分を見つめなおす禅の世界に浸ってみてはいかがだろう。

右京区にある妙心寺は、日本最大の禅寺。約3400の末寺を持つ臨済宗妙心寺派の大本山だ。花畑が美しいこの地にあった離宮を、花園法皇が落飾(らくしょく)(※)し、禅寺に改めたのが起源である。約10万坪の境内は三門、仏殿、法堂(はっとう)など七堂伽藍のほか46の塔頭(たっちゅう)が並び、とにかく広大だ。一般の参拝者が拝観できるのは法堂と大庫裏(だいくり)のみだが、見どころは狩野探幽作と伝わる法堂の天井画「雲龍図」だ。これまで修復をしていないという色鮮やかな龍は、今にも動きそうなほど生き生きとしている。また堂内には698年(文武天皇2年)作と伝わる国宝「妙心寺梵鐘(ぼんしょう)」が安置されている。寺の台所である大庫裏にはかまどが並び、僧侶たちの日々を身近に感じられる。

静寂な境内で禅の世界観に浸ることができる妙心寺

塔頭寺院の代表格である春光院は、1590年(天正18年)に松江藩主・堀尾吉春が、息子の金助の菩提を弔うために創建した。こちらも狩野永岳作といわれる金襖絵や、キリスト教会堂の「南蛮寺の鐘」など文化財が豊富で、見どころが満載だ。

春光院では「特別禅体験」(全貸し切り)や「貸切茶道体験」などを実施

小堀(こぼり)遠州(えんしゅう)の弟子、(ぎょく)淵坊(えんぼう)作の庭園がある桂春院は、塔頭寺院の中では珍しく通年公開している。国の名勝・史跡に指定された4つの庭は、修験者が悟りを開くまでの一連の流れを表わしている。長浜城から移築した書院の広間では、庭園を望みながら抹茶(500円)を楽しむことができる。

桂春院の本堂の障壁画は、狩野山雪の筆による「金碧松三日月図」(きんぺきまつみかづきず)

※ 仏門に入ること

【放送時間】
京都浪漫 悠久の物語
「心穏やかに~日本最大の禅寺・妙心寺で『禅』に触れる~」
2022年3月14日(月) よる8時~8時53分
BS11(イレブン)にて放送

旅行読売
(2022年4月号より転載)

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