ここからしか見えない京都
  

龍に出会う京さんぽ 後編

前編に引き続き、辰年の2024年に訪れたい京都の龍スポットをお届けします。前回は、天井や襖に描かれたものなど、 “はっきりと”目の前に姿を現した龍を訪ねましたが、今回は少し趣向を変えた龍スポットをご紹介。どこに龍が隠れているのか、探し出してみてください。

善峯寺(よしみねでら) 地を這うような龍

善峯寺

山腹に堂宇を構え、四季折々の草花に彩られる西京区の善峯寺は、桜や紅葉、そして近年ではアジサイの名所として人気を博します。
さて上の写真の中に“龍”が隠れているのですが、お分かりでしょうか。色合いも「龍のイメージ通り」、と言えるかもしれません。

遊龍の松

答えがこちらの松。その名も「遊龍の松(ゆうりゅうのまつ)」と言います。その全貌は、写真に収めることができないぐらいに長く、現在の全長は37メートルほど。往時には50メートル以上もあったといいます。樹齢はなんと600年を超えるとか…。
文字通り、龍が遊ぶ(飛ぶ)様子に似ているということから、江戸時代の公家により名づけられたそう。松竹梅の最上位・松である上に、その大きさ・樹齢から「日本一の松」と形容されることもあり、なんともおめでたいではありませんか!

萬福寺 境内をくまなく巡って龍のご利益を

萬福寺

続いてご紹介するのは、京都市のお隣、宇治市から。黄檗宗(おうばくしゅう)の大本山萬福寺は、インゲン豆やスイカ、木魚や「明朝体」を日本に伝えたという隠元禅師によって開かれました。
さて、この写真のどこかに龍が写っていますが、お気づきになりましたでしょうか?

“鱗”の上を歩くことが許されるのは住持(住職)のみ

このひし形の石、実は龍の背にある鱗を表しているのです。では「この部分が龍!」と思われがちですが、境内をもう少しご紹介しましょう。

総門と「右目」にあたる井戸。近くには「左目」の井戸もあります

多くの拝観者が素通りしていそうな総門前の二つの井戸。萬福寺の入口ともいうべき場所にあるこちらの井戸は、「龍目井(りゅうもくせい)」と呼ばれており、つまり龍の目を表すのです。ちなみに総門は龍の頭となります。ひと言で言ってしまえば、萬福寺はその境内全域で、龍を表しているということなのです。境内の隅々まで巡れば、龍のご利益がいただけそうな気がしませんか?

天龍寺 鯉が進化する姿が見えますか?

天龍寺

嵐山にある天龍寺では、法堂の天井に描かれた「雲龍図」に注目されている方もいらっしゃることでしょう。しかしせっかく天龍寺に訪れたなら、国指定の史跡・特別名勝である「曹源池庭園(そうげんちていえん)」もじっくり観賞しましょう。

龍門瀑(曹源池庭園)

特に紅葉の美しさで知られるお庭ですが、本来は「修行の庭」。夜になると、今も天龍寺専門道場の修行僧たちは、このお庭に向かって坐禅を組みます。
お庭の対岸に目をやると、「龍門瀑(りゅうもんばく)」と呼ばれる、滝を表す石組みが。鯉が流れ落ちる滝に逆らうかのように何度も何度も登ろうとし、登り切った後に龍へと進化する姿、すなわち、「鯉の滝登り(登竜門)」を表現しています… と言われても、なかなか想像しにくいのが現実的なところでしょうか。
しかしながら、参拝者も落ち着き、秋の落葉を経て遮るものが減った冬は、じっくりとお庭を眺めるには良い季節。ツウな冬の京都の楽しみ方と言えるのです。

龍に護られた古都京都

BS11では、2月7日(水)のよる7時00分より、辰年の2024年に注目のスポットや、冬の京都の楽しみ方をお届けする特別番組を放送。龍が棲むとされる「龍穴(りゅうけつ)」がのこる八坂神社や貴船神社、そして龍がつかさどるという「水」によって育まれた食文化などをご紹介します。どうぞお楽しみに!

【放送日時】
冬の京都2024~龍が棲まう千年の都~
2月7日(水)よる7時00分~8時30分
BS11(イレブン)にて放送

【出演】
池坊専宗(華道家・写真家)
平 祐奈(俳優)

制作著作:KBS京都 / BS11

この記事を書いた人
京都の特等席 編集部

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